マニラ育英会パンフレット

メディア掲載

インタビュー動画

NPO法人マニラ育英会の活動の様子をご紹介します。

2017年に大学生がマニラを訪問し、ホームステイしまた。

その際、スカラーと親にインタビューしたものです。

HOTLINE NEWS

 10月4日から予定されている授業再開に向けて、公立学校ではインターネット配信による授業の準備を行っています。

授業の遅れを取り戻すため教師が教科書を基に編集した教材を、「ボンドペーパー」にコピーしてからまとめ、生徒たちに配られます。

 

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2022年9月号
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フィリピンとマニラ首都圏の、新型コロナウイルスの影響について

移動や外出を厳しく制限

 

 フィリピン政府ドゥテルテ大統領は新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受け、今年3月15日に厳格なロックダウンを宣言しました。0~20歳は完全に外出禁止とし、買い物などには各家庭で21歳以上の許可された1名だけが外出できるという厳しい制限です。無許可の人が出歩かないよう、警察が巡回・指導に当たりました。

 首都マニラでは、他地域との出入り制限措置として主要道路に検問所を設置し、自動小銃を持つ警察官や軍が監視してきました。また、フィリピンの人口の約半分が住むルソン島では、ほとんどの施設が閉鎖され、公共交通機関も利用できなくなりました。

 それにもかかわらず、新規感染者が多い時には1日に5000人を超えることもあり、累計感染者数は8月末に21万人以上と、日本よりはるかに多くなっています。

 

警察指導の下、感染症対策を学ぶ。

 

 

非常に困難な経済状況

 政府は低所得者に対する給付金を実施しましたが、銀行口座の保有率の低さなどから全てに行き渡らず、一家に対する配給米も大人数で暮らすフィリピンの家庭では十分ではないまま5月に終了しました。

 外出制限は強化と緩和を繰り返し、8月19日の緩和措置では飲食店などの営業も再開しました。しかし、マニラ首都圏各市では、21歳以上の20時~翌5時までの夜間外出禁止などが続いています。

 6週間という世界最長のロックダウンによる経済への影響はとても深刻で、民間調査機関が7月上旬に行った世論調査によると、45.5%が失業中という過去最悪の状況になっています。

 

スカラーの子どもたちの現在

 3月16日から長期にわたり続いてきた、0~20歳の子どもたちに対する自宅待機。育ち盛りにとって非常に大きなストレスになっていることが心配されます。公立学校の再開予定や、スカラーの家庭状況はどのようになっているのでしょうか。

 3月16日からの子どもたちの自宅待機に伴い、公立の学校も閉鎖が続いています。8月24日の再開予定も新型コロナの感染拡大が現在も深刻なことから再延期とされて、新学期は10月4日に再開予定となっています。

 生活による経済活動がほとんど止まり、重要な収入源である観光産業も大きなダメージを受け、スカラーの親たちの仕事も減少し大きな影響が表れています。低所得層にとって重要な仕事の一つである乗り合いタクシー・ジープニーの運転手が失職し、路上でお金を求めている姿も多く見られているといいます。

 こうしたフィリピンの経済状況を踏まえ、当会としてできるだけ早く届けるべく、5月中旬に2020年前期の奨学金を送りました。しかし、現地での移動制限が出ていたため、通常のように各学校にスカラーの保護者が集合しての受け渡しができず、現地法人I.W.A.の事務所まで取りに来てもらう状況が続きました。

日常生活の送り方について、警察官から指導を受ける 20歳以下の子どもたちやその家族。

このようななか、約半数のスカラーの家庭に奨学金の給付が完了したものの、残りの家庭への給付作業も急ぎ続けられています。

 

 

 8月末日現在、公立学校は10月4日から再開される予定となっています。しかし、通常通り学校に生徒らが集まって授業を受けるのではなく、インターネットによる遠隔授業の準備が進められています。教師らが用意し配る教材も用いながら授業のインターネット配信を行い、生徒の各家庭でパソコンなどを使い授業を受けます。ただ、配信を受ける端末機器が無い場合、収入の少ない家庭にとって新たに購入するのは金銭的に非常に厳しい負担となっています。

 

            

↑当会の寄附により、マヌヨ小学校            ↑スカラーの家庭に寄付されるタブ      ↑ボンドペーパーをコ

に届けられたボンドペーパー。               レット型パソコン。             ピーして教材を作る。

マニラ育英会から、学校再開に伴う必要品購入のため、ご寄付のお願い

 10月4日の公立学校授業再開にあたり、学校から各家庭に以下の必要品を準備するよう連絡がありました。

【用意するもの:大きいボンドペーパー。プラスティック製の入れ物。クレヨン。鉛筆。ボールペン。消毒用アルコール。抗菌剤入りフロアマット。ハンドソープ。衛生用手袋。手指用消毒液。マルチビタミン剤】 

 これらの物品を購入するのも、コロナ禍での低所得層の家庭にとっては厳しい状況となっています。そこで、マニラのI.W.A.からマニラ育英会に、上記物品の内「ボンド ペーパー」購入のための支援要請がありました。ボンド ペーパーは、遅れた授業を取り戻すためネットワークを使った遠隔授業を行うにあたり、教師らが教科書から抜粋した教材をコピーして生徒たちへ配るために使う用紙です。

 また、ネットワークを使った遠隔授業に対応するため、スカラーの各家庭へタブレット端末を貸与するプロジェクトが始まっています。

 つきましては、会員の皆さまに通常のご支援とは別に、ご寄付をお願い申し上げます。添付の振込用紙をご利用のうえお力添えいただけますよう、ご検討をよろしくお願い申し上げます。

コロナなんかに負けず、頑張っています!

 

 大変な状況のなかでも気持ちを強く持ち、自分の将来への思いを新たにしたスカラーや、十分な医療を受けられない人々を助けるため看護師として活躍するスカラー卒業生、そして日本の学生たちの活動をご紹介します。 

Jobel Bryan Portillo君(16歳)からの手紙(訳)

スポンサー さま

 

 この3月にハイスクールに進学する予定で楽しみにしていたところ、新型コロナウイルスが世界中にまん延しはじめました。私の喜びは失望と恐れに変わりました。

 フィリピン政府はECQ という厳しい防疫(封鎖)体制をとり、0才から21才までの外出が禁止されました。また必需品の買い物に出かけることができるのも、家族のなかのひとりだけ(許可証持参)です。

 3月16日から現在まで、ずっと自宅待機が続いています。最初は退屈でしかたがありませんでしたが、家事の手伝いを学ぶ機会になったり、病気の祖母の血圧測定をして介護をすることに喜びを感じています。

 このパンデミックのおかげで、自分が将来何をしたいかがわかりました。介護を学び、できたら医者になりたいと思うようになったのです。

 また、この機会は私たちに祈りの大切さ、罪を贖うことについて学ぶ機会となりました。

 これまで私の通学の支援を続けて下さって本当にありがとうございます。神さまが私たち皆をお守りくださいますように。どうぞお元気で!

 心をこめて                    Jobel Bryan Portillo   より

おばあちゃんの血圧を測るJobel君。フェイスシールドは一家に1個、有料で配付されている。

 

医療現場で活躍している卒業生 DAVIS.M.TAN さん

 当会のスカラーとして勉学に励みハイスクールを卒業したDAVISさんは、医療への道を選択し大学に進学しました。現在は看護師となり、国立フィリピン大学附属病院で地域医療プロジェクトチームのスタッフとして活躍しています。

 新型コロナウイルスの感染者数が日本よりもはるかに多いフィリピンにあって、毎日厳しい状況に置かれている医療現場で、貧困などで十分な医療を受けられない人たちを救うために、とても忙しい毎日を送っています。

 DAVISさんは「マニラは7月16日現在、GCQ(一般的コミュニティ防疫)措置で、門限も解除されていません。私たちの病院も満床に達し、これ以上は新型コロナ関連の患者を受け入れることができません。できるだけ早くワクチンができることを願うばかりです。」とコメントしています。

大変な日々が続いていますが、笑顔で患者さんに接するよう心がけています。

日本の大学生たちが、マニラからのお手紙を翻訳しました

 新型コロナウイルスはフィリピン-日本間の物流にも大きな影響を及ぼし、2019年後期の

奨学金給付に対する領収証・お礼の手紙もフィリピン国内から発送できずにいました。

7月はじめから物流も少しずつ動きはじめ、スカラーたちの領収書やお手紙もようやく事務局に到着。お手紙はいつも通り、育英会ユースの学生ボランティアらによって日本語に翻訳され、スポンサーの皆さまのお手元へと無事お届けできることとなりました。

感染症対策をしっかりとりつつ、協力して翻訳を行いました。

事務局からのお知らせ

 

 認定非営利活動法人として新たにスタートを切った2020年度も中盤となりました。世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になるなか、当会では現在のところ大きな影響を受けず教育里親事業を継続できておりますこと、会員の皆さまに心から感謝申し上げます。

 さて、7月30日には理事会を無事執り行うことができました。理事会では、フィリピンやマニラの現状報告や、コロナ禍に特化した今後の支援方法について話し合い、スカラーの子どもたちが家庭にいながらオンライン授業が受けられるよう、デジタル環境整備への支援事業を検討しております。また、2020年は当会発足30周年にあたりますが、30周年記念事業については来年以降に延期することが決定しました。

 この度、会員募集のための入会案内パンフレットをリニューアルします。Facebookやホームページでも新しい情報を発信していきたいと思いますので、ぜひご覧ください。

大切にしていること

●一人でも多くの子どもたちが学校に行けるようお手伝いをする

●マニラとの交流を大切にする

●対等に認め合い、喜びを分かち合える関係に

当会では、マニラの子どもたちを支援する賛助会員を募集しています。

賛助会員には2種類ありますので、どちらでも応援していただけます。

① 「1対1の交流型支援(小学校~ハイスクール)事業」

  15,000円のうち13,000円(2,000円は日本側事務経費)をマニラ側へ送金し、1名のスカラー(奨学生)を支援します。スカラーからは写真や手紙が届きます。

② 「現地の教育環境整備事業」

  3,000円(一口)で、学生支援などの人材育成や、子どもを取り巻く環境を改善・整備する活動に充てさせていただきます。

 

 

また、マニラ育英会にボランティアとしてお手伝いいただける方は、ぜひお問い合わせください。特に、お手紙のやり取りや書類の発送作業が多い時期には大変助かります。

マニラ育英会

事務局住所:🏣020-0020 岩手県盛岡市大通 3-1-23-3F

Tel/Fax:019-604-2570(電話は土曜日 10:00~15:00)

E-mail:satooya_morioka@yahoo.co.jp 

ホームページ:http://morioka-manila-ikueikai.jimbo.com 

発行人  岩根多喜男 代表理事